

食品消費税をなくすことは出来るが、財源を探すことは難しい。食品消費税0のような減税をするのは、一時的な不況対策や災害(数年間)、あるいは、不必要なサービスを削る場合に限られる。近代国家は、集めた税の大半を国民に還元する社会保障サービスに使っているので(為政者の不正がなければ)、税を削ればサービスが少なくなる。例えば、医療は今や48兆円の費用を必要とし、程なく50兆円に達する。この費用をそのままにして、国民や企業から集める保険料や税金を少なくすることは出来ない。もし医療に関わる費用をそのままに、徴収を少なくすると他の費用、例えば、教育予算や福祉予算を削ることになる。「無駄な出費を削る」のはこの場合の常套手段であるが、それを繰り返すことはもはや難しい。日本ではもう30年間も「無駄な出費」を削ると言ったやり方をしてきたからだ。結局のところ、そのつけは「無駄な出費」を削る代わりに「借金―赤字国債」ということになる。赤字国債は毎年増額され、1200兆円に達する。減少する可能性はない。
従って、食品消費税を0にして、税収が5兆円少なくなる場合に、借金をしたり、多分出来ないだろう他の予算から持ってきたりすることを封印するとすれば、2通りの方法しかない。一つは食品消費税以外の他の税を増やすこと、もう一つは社会保障関係のサービスを減らすことだ。簡単なのは他の税を増やすこと。最も単純には、食品消費税を0にする代わりに、その他の消費税を10%から2%引き上げ、12%(単純計算上での数値)にすると、収支は合う。ただし、景気浮揚策としての消費税減税を唱える人にはこの方法は都合が悪い。というのも、もともと食品消費税減税を基にした景気浮揚策は無効だからだ。食品の大部分は、必要があるから買うので、少し安くなったからと言って、普段より大幅に購入を増やすものではない。
他の税を増やす場合、消費税以外では、所得税の累進税率を強くして、現在の最高税率45%を、最高税率55%から60%程度(AIによる計算)にすればよい。5兆円程度の税収が確保できる。ちなみに、1980年代前半までは、55%以上の最高所得税率だった。出来ないわけではない。あるいは、法人税を現在の23%から28%(AIによる計算)に引き上げる。同様に5兆円の税収を増やすことは可能だ。このようにすれば、サービスを削ることなく、また、赤字国債を追加発行することなく、食品消費税0が実現できる。いずれも昔経験した税率なので、あまり不安や問題はないだろう。
なるほど、食品消費税からその税を高額所得者や企業に転嫁すると、折り合いがつくことが分かる。ただし、この政策は食品消費税0が多くの賛成を得ることに対して、大きな反対を呼ぶことだろう。しかし、食品に対する税から富裕層や大企業に税を転嫁することは可能ではないのだろうか? 時には、インフレで浮いた税の一部を予備費として使う事もできる。ついでながら、医療や介護の利用者一部負担を増やすことは、増税と同じである。
第二のサービスを減らす方法は、消費税が社会保障サービスのための税であるとすれば、どの様な社会保障サービスを減らすのか?当然ながら、どのサービスも増加する費用をどうしてまかなうかに戦々恐々としているのだから、5兆円ものサービス費用は削ることは不可能に近いだろう。従って、食品消費税を0にするためには、その他の消費税率を12%にするか、所得税の最高税率を引き上げるか、法人税の引き上げが妥当な方法となる。これによって、格差の是正が出来るかも知れないし、儲けすぎている企業からの所得移転が出来るかも知れない。これが難しければ、消費税は据え置くことだ。







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